SEMINAR セミナー情報

Value aging 講演会・セミナー ずっと元気に、つながりあう社会に向けて

 2月24日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザで「Value aging(バリューエイジング)講演会・セミナー」が開催された。認知症の実母の介護体験をもつ歌手の橋幸夫さんによる講演をはじめ、数々のセミナーを通して自分らしい年齢の重ね方を実現するうえで有益な情報を発信。多数の聴衆が熱心に耳を傾けた。

セミナー

将来への知恵と勇気を得る場に
 会場では、一人ひとりが自立しつながり合いながら、より健やかなシニアライフを送るために役立つセミナーも行われた。

 健康を維持していくうえで重要な入浴や睡眠をテーマに行われたのは「バスクリンセミナー」だ。温泉入浴指導員、睡眠改善インストラクターの資格を持つバスクリンの石川泰弘さんがお風呂や温泉が体にもたらす効果などについて話した。お風呂の効果は「リラックス」「疲労回復」「睡眠(の改善)」。血液は約1分で体を1周するので、無理なく浸かれる39度ほどの湯でじっくり入浴すると体を温めやすいという。温泉や入浴剤を活用すると、肌の保湿や気分転換にも役立つ。また「入浴すると精神的な疲労感がよく和らぎます。それとともに質の良い睡眠を取り、肉体面のケアをすることも大切」と話し、生活のリズムのなかで入浴を役立てることの重要性を説明した。

 老後の資産や相続において、昨今の経済情勢も気になるテーマだ。経済アナリストの豊島逸夫さんは「金利セミナー」で、国際経済の動向やマイナス金利など、最新情勢も交えて解説した。マイナス金利という日本経済の「奇策」を読み解きながらも、庶民の不安をあおることについては反対。「慌ててお金を動かすほうがリスクがあります」と強調すると、会場の参加者らは一斉にうなずいた。さらに2010年代の欧州債務危機を脱したアイルランドを例に、日本が将来経済危機に見舞われても、十分な産業基盤と教育水準があれば数年で復帰できるとの予測も示した。

 「ワールド・ビジョンセミナー」には、世界的に著名なプロゴルファーの中嶋常幸さんが登壇。還暦を過ぎても活躍を続ける秘訣や、各国の子どもたちへの支援活動の喜びなどを語った。今なお現役を続ける中嶋さんは体力を維持するうえで、トレーニングはもちろん、寄付活動がプラスになっていると話す。「日々の糧にも困っている海外の子どもを、NPOワールド・ビジョン・ジャパンを通して支援しています。支援先の子どもから届く手紙や写真に力をもらいますね」。同じ人間として支援活動にやりがいを感じており「誰かに協力することが自分の生きる力、頑張ろうとする気持ちにもつながります」と真剣なまなざしをみせた。

 生活を設計するうえでは、衣・食・住のひとつである「住まい」も大切だ。「リフォームセミナー」では、セカンドライフに適したリフォームの知恵が、事例を交えて紹介された。建築デザイナー、インテリアコーディネーターの江口惠津子さんは、夫中心で新築した住まいに不便を感じる箇所があっても、リフォーム時に生活の視点や色のバランスなど妻の意見を取り入れることで、より絆のできる住まいになるとした。ミサワホームの三田村聡さんは、客間を洋間に変える、トイレを寝室の近くに配置するといった介護をしやすい工夫を紹介。お風呂回りの寒暖差をなくす工夫など、ただ段差をなくすだけではないバリアフリーのあり方も提起した。

 また、数あるシニア向け住宅から、自分に合った住まいを選ぶための知恵も身に付けておきたいもの。有料老人ホーム情報館の木村利之さんによる「ケアプロデュースセミナー」は、ホームの探し方から費用まで、全般的な知識を学ぶ場となった。同情報館ではそうした相談を無料で受けているだけに、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームといった種類別に、特徴や費用の相場を分かりやすく説明。入居前に見学することや、本人が「ここは欠かせない」と感じることを大切にするなど、失敗しないための心得を話し、来場者らは熱心にメモを取っていた。

 「認知症セミナー」には、フジサンケイグループで有料老人ホームを展開するサンケイビルウェルケアの根岸広英さんが参加。入居者の25%が要介護度の改善を果たしているホームの事例を交えながら、認知症のケアと予防について話した。何が本人にとって良い介護かは誰もが直面する悩みだが、同社の有料老人ホームでは、バリューエイジングの柱の一つである自立支援介護を実践し、食事、水分摂取、運動、排泄の日常生活動作を通して自立の回復を図っている。「そうした自立支援介護は、認知症の改善にもつながっています」。現場でケアを担当する同社の山田理奈さんが、認知症の改善事例を紹介すると一層の注目が集まり、将来を悲観するだけではないという勇気を参加者に与えたようだった。

情報が満載の出展ブースに来場者も注目

 会場では、趣旨に賛同する企業・団体によるブースも出展され、長蛇の列ができる盛況ぶりとなった。
 ミサワホームイングブースでは、リフォームサービスの紹介や相談など。ワールド・ビジョン・ジャパンブースでは活動紹介や寄付の受け付け。白十字ブースではサルバ自立支援パッドなど人気介護用品の紹介。神奈川県銘品ブースでは地元の特産品の数々。太陽化学ブースでは水溶性の食物繊維「サンファイバー」などの紹介。バスクリンブースでは介護時も役に立つ「薬用入浴液」の紹介やサンプル配布。ケアプロデュースブースでは各種施設の紹介・相談。またサンケイビルウェルケアブースでは豊富な改善事例を紹介、熱心に質問する参加者の姿もあった。